関西労働者安全センター/厚労省交渉
8月3日、関西労働者安全センターが取り組んでいる厚生労働省交渉に参加した。交渉では3月23日に提起している「メンタルヘルス」「労災問題」についての回答を求めた。
★総会で運営委員に選出★
関西労働者安全センターとの交流は、サムソンとの闘いを描く映画「もうひとつの約束」の上映会を関西で拡げる運動を行うなかで深化。労働災害等を主に扱っている安全センターと労組の連携が必要であるとの認識から、6月19日、関西労働者安全センター総会で関生支部から運営委員1名が選出され、会議を定期的に行っている。
★ストレスチェック改善を★
厚労省との交渉では、会社内における長時間労働、パワハラ等による精神的疾患防止対策(メンタルヘルスについて、現行行っているストレスチェック制度の改善を強く求めている。また、地域により精神的疾患の労災認定割合にばらつき(大阪は最低レベル)があることから、判断基準の明確化を強く求めている。
明確な改善策を得ることができなかったが、省に持ちかえり再検討を行うことが約束された。
●労災・職業病などで被害を受けた労働者の救済活動を行う関西労働者安全センター。今後、関生支部では同センター
とのつながりを強化していく方針だ。
関西労働者安全センターホームページ
http://koshc.jp/
≪関西労働者安全センター≫
労働安全衛生・労災・職業病に関する専門センター。1973年に設立され、労災職業病の防止と被災労働者の救済、労働安全衛生運動の推進を目的に、労組、被災者、専門家が集まり、様々な問題に取り組んでいる。
地域労働安全衛生センターや香港などアジアの安全衛生センターと全国労働安全衛生センター連絡会議(東京)を基点としたネットワークで結ばれている。このネットワークを活用し、共通の重要課題について制度や政策面の改善をするため、毎年の厚労省交渉などの活動を行っている。
≪ストレスチェック制度≫
この制度は、定期的に労働者のストレスの状況について検査を行い、本人にその結果を通知して自らのストレスの状況について気付きを促し、個人のメンタルヘルス不調のリスクを低減させる。また検査結果を集団的に分析し、職場環境の改善につなげることによって、労働者がメンタルヘルス不調になることを未然に防止することが主な目的。2015年12月に施行。
しかし、集団的分析に協力的でない企業が多いことや医師による面談を受けると会社に知られるためチェックした労働者が面談を望まない傾向があるなど問題が指摘されている。
【 くさり9月号より 】